直心影流薙刀術とは

直心影流薙刀術の始祖は、松本備前守紀政元で、450年前の室町時代末期、鹿島神伝神影流と言う新剣法を創始したのに始まり、歴代業孫により継承されてきました。

十五代 園部秀雄

十五代 園部秀雄
  明治維新後、佐竹鑑柳斉、茂雄夫妻に伝承された直心影流薙刀術は、明治二十八年、園部秀雄が十五代を継承しました。
  そして秀雄は多くの高等女学校で薙刀術を教授。東京世田谷区に道場修徳館(薙刀教員養成所)を創立してからは本格的に女子薙刀教師の養成に尽力し、女子武道としての薙刀術興隆に貢献しました。戦後、昭和三十年、山内禎子元候爵夫人を会長に、「全日本なぎなた連盟」が発足。現代武道としてのなぎなたとも深い関係を持つ流派です。

直心是道場

直心是道場

  十五代園部秀雄の後、十六代園部繁八・朝野(夫妻)、十七代戸谷明子を経て園部正美が十八代を継承して現在に至っています。
  直心影流薙刀術の演武を目にして印象に残るのは、攻守兼ね備えた小脇の構え、水車・風車といった車返しの技は、自然現象の中に流れる力の動きをその中に取り入れ、最小の力で相手を制するという華麗にして勇壮な操法であり、それが当流派の特徴です。刃で薙ぎ切り、柄で受け止め、石突きで突くなど、敵の動きに応じ、臨機応変に左右に開きつつ、脛・面・こて・胴・咽喉などを狙います。
  直心影流薙刀術を修行している同好の士が集まって「秀徳会」を組織し、北は北海道から南は鹿児島まで、日本国内はもとより、海外にも支部があり、盛んに活動しています。

十六代 園部繁八・朝野

十六代 園部繁八・朝野

十七代 戸谷明子

十七代 戸谷明子

練習の様子

練習の様子

十八代 園部正美

十八代 園部正美